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「句読点(くとうてん)」とは、文章を読みやすくするために使う記号で、
句点=「。」、読点=「、」の2つをまとめた呼び方です。
- 句点=「。」…文の終わりを示す
- 読点=「、」…文の中を区切って読みやすくする
つまり、句読点とは文章に息をさせ、意味をわかりやすくする“交通整理”の道具と言えます。
なぜ句読点は必要なの?
句読点があることで、文章は次のように変わります。
① 読みやすくなる
「今どこを読んでいるのか」「どこで区切るのか」が明確になります。
例)
句読点なし
今日は友達と遊びに行って楽しかった家に帰ったら宿題を思い出した
句読点あり
今日は友達と遊びに行って楽しかった。家に帰ったら宿題を思い出した。
読みやすさが全く違いますよね。
② 意味の誤解を防ぐ
読点の位置によって意味が変わることもあります。
例)
「母に、会いに行く」
「母に会いに、行く」
大きく意味は変わりませんが、微妙にニュアンスが変わるのがわかります。
③ 文章のリズムを作る
読点は文章の“呼吸”です。適切に使うと読み手がスムーズに理解できます。
句点(。)の正しい使い方
句点は「文を終える場所」に打ちます。
◎ 基本ルール
- 一つの文の終わりには必ず「。」
- 箇条書きの文末にも「。」を打つと丁寧な印象
◎ ビジネス文書では?
- 基本的に句点「。」は使う
- タイトルや見出しには使わない
読点(、)の使い方を徹底解説
読点の使い方で文章の読みやすさが大きく変わります。
① 長い主語のあとに打つ
例)
ゲームが大好きで毎日遊んでいる子どもは、集中力が高いこともあります。
長い主語が続くと読みづらいため、読点で区切ります。
② 並列する語句を区切る
「りんご、みかん、バナナ」のように、同じ仲間を並べる時。
③ 誤解を防ぐために打つ
例)
先生は嘘をつく子どもが嫌いです
解釈①:先生は嘘をつく、さらに子どもが嫌い
解釈②:先生は、嘘をつく子どもが嫌い
上記のように句読点がない文章だと2つの意味があり、人によって解釈が変わってしまいます
④ 文の途中で息継ぎをしたくなる場所
読み手が自然にわかるように区切ることが大切。
よくある間違い
① 「、」を打ちすぎて文章が読みにくい
例)
私は、昨日、友達と、映画に、行きました。
読点が多すぎると逆に読みにくくなります。
② 文章が長すぎるのに読点がない
例)
私は昨日友達と映画に行った後にゲームセンターに寄って帰りました
どこで区切るのかわからない文章になります。
③ リズムが悪くなる
「区切る必要がないのになんとなく打っている」状態。
文章は呼吸が大事なので、読みながら調整するのがコツです。
句読点の覚え方(小学生にも伝わる)
⭐ 最強の覚え方:「息をしたくなるところに読点」
子どもに説明するなら、これだけで十分。
- 息を吸う=「、」
- 止まる=「。」
シンプルですが、文章の基本をバッチリ押さえています。
実際に上手くなるための練習方法
① 音読しながら読点を打つ
音読すると、「ここ苦しいな」「読みにくいな」と感じる場所がわかります。
② 上手な文章を書いている人の真似をする
新聞記者の文章や、アナウンサー原稿はとても整っています。
読点の打ち方を真似すると劇的に上達します。
③ 子どもには『短文で区切る練習』が効果的
長文を書くのは難しいので、まず「1つの文=1つの出来事」を徹底させるとミスが減ります。
文章が劇的に読みやすくなるコツ
① 1 文を短くする
句読点の前に、まず文を短くすることで読みやすくなります。
② 主語と述語を近くする
文の構造がわかりやすくなります。
③ 同じ助詞を繰り返さない
「が」「を」「に」が連続すると読みづらいので、読点で調整したり言い換えると整います。
親が知っておくと役に立つポイント
⭐ 子どもの文章が読みにくい理由
- 主語が多すぎる
- 思いついたまま書いてしまう
- 全部を 1 文に入れようとする
これらはすべて句読点の使い方を教えれば改善します。
⭐ 家でできる指導方法
- 「息が苦しいところで止めてね」と伝える
- 書いた文章を一緒に音読する
- 1 文 1 出来事にする
子どもは抽象的な説明では動きません。
「声に出す」→「区切る」という具体的な方法が効果的です。
専門性:国語教育の観点から
国語教育では、句読点は「文章の構成力」を育てる第一歩とされています。
文科省の学習指導要領でも“文の意味をわかりやすくするための符号”
として、句読点の適切な使用が明記されています。
つまり、
- 読解力
- 書く力
- 論理力
すべての土台になるスキルです。
まとめ:句読点を味方にすると文章は劇的に変わる
句読点とは、
- 「。」で文を終わらせ
- 「、」で意味と呼吸を整える
文章の“交通整理役”です。
今日から実践できるコツは、
- 息をしたい場所に「、」
- 1 文 1 出来事
- 音読しながら調整
これだけで、どんな文章でも飛躍的に読みやすくなります。


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