子どもがトラブルに巻き込まれやすい原因と家庭でできる対策

子育て

子どもがトラブルに巻き込まれるのは珍しくない

小学生・中学生の親御さんからよく耳にする悩みのひとつに、
「うちの子、よく友達とケンカしてしまう」
「トラブルに巻き込まれて帰ってくることが多い」
というものがあります。

一見すると「気が弱いから」「性格がきついから」と単純に片付けてしまいがちですが、実際には 複数の要因が絡み合ってトラブルにつながっている ケースが多いです。

この記事では、

  • トラブルに巻き込まれる子どもの特徴
  • よくあるケース別の原因と対応策
  • 親ができる日常のサポート法
    を、実体験や専門知識を交えてわかりやすく解説します。

トラブルに巻き込まれやすい子どもの特徴とその背景

1. コミュニケーション力が弱い

  • 相手の冗談を真に受けてしまう
  • 自分の気持ちを正しく言葉にできない
  • 相手の立場を考えることが難しい

こうした子は「誤解」からトラブルを引き起こしやすくなります。


2. 感情のコントロールが苦手

「怒りっぽい」「泣きやすい」など、感情が爆発しやすい子は衝突の火種になりやすいです。

  • ゲームで負けると暴れる
  • 注意されると泣き出す
  • 怒りが続いて相手を無視し続ける

学校生活は集団行動なので、感情の調整力は大切なスキルです。


3. マイルールが強い

「こうでなきゃ嫌」という気持ちが強い子は、遊びや共同作業で摩擦を起こします。

  • 遊びのルールを自分で決めたがる
  • 負けそうになると「やり直し!」と主張する
  • 相手のアイデアを受け入れられない

4. 周囲に流されやすい

断るのが苦手な子は、トラブルメーカーに巻き込まれてしまいます。

  • 「やってみようよ」と誘われると断れない
  • 仲間外れが怖くてついていってしまう
  • 嫌なことでも我慢してしまう

5. 発達特性が影響している場合も

注意欠如・多動症(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)の子は、

  • 相手の気持ちを読むのが難しい
  • 空気を読むのが苦手
  • 感情の調整に時間がかかる
    といった特性からトラブルにつながることもあります。

ケース別:子どもが巻き込まれるトラブルと対策

ケース1:友達とすぐケンカになる

  • 原因:感情の爆発、強い自己主張
  • 親の対応
    1. 感情を否定せず受け止める(「悔しかったんだね」)
    2. 「次はどう言えば伝わるかな?」と一緒に考える
    3. 家でロールプレイして表現を練習する

ケース2:からかわれて泣いてしまう

  • 原因:気持ちの切り替えが苦手、自己肯定感の低さ
  • 親の対応
    • 「からかう子は暇だからしている」と心理を教える
    • 「嫌だな」と落ち着いて返す練習を家庭で行う
    • からかわれた後に気持ちを切り替える方法(深呼吸・別のことを考える)を一緒に試す

ケース3:遊びのルールでトラブル

  • 原因:マイルールが強い、柔軟性不足
  • 親の対応
    • 家族でボードゲームをしてルールを守る経験を積む
    • 勝ち負けより「楽しむこと」を重視する声かけをする
    • 相手のルールを受け入れたら楽しくなった体験を繰り返す

ケース4:悪ふざけに巻き込まれる

  • 原因:断れない性格、気の弱さ
  • 親の対応
    • 「これは嫌だ」と言える練習を家でする
    • 「やめよう」と止める練習をロールプレイする
    • 先生にも事前に相談し、見守ってもらう

ケース5:グループで浮いてしまう

  • 原因:会話のテンポが合わない、空気を読むのが苦手
  • 親の対応
    • 共通の話題(好きな漫画・ゲームなど)を一緒に探す
    • 家庭で会話のキャッチボールを練習する
    • 「聞き役」になることの大切さを教える

親ができる日常的なサポート

1. 子どもの話を否定せず最後まで聞く

共感的に耳を傾けることで「親は味方だ」と安心します。

2. 感情に名前をつける練習

「悲しい」「悔しい」「もやもやする」など感情を言葉で表す力はトラブル回避に直結します。

3. ロールプレイ練習

「こう言われたらどう返す?」と家庭でシミュレーションすると、実際の場面で対応しやすくなります。

4. 成功体験を積ませる

小さな「言えた!」「断れた!」という経験を積むことで自信がつき、トラブル回避力が高まります。

5. 学校や先生と連携する

家庭だけで抱え込まず、先生やスクールカウンセラーに相談することも大切です。


実体験から学んだこと

筆者の息子も小学3年生の頃、しょっちゅうケンカをしては落ち込んで帰ってきました。
最初は「なんでそんなことするの!」と叱っていましたが、それでは改善しませんでした。

そこで、

  • まずは「どうしてそうしたの?」と本人の気持ちを聞く
  • 「次はどうすればよかったと思う?」と一緒に考える
    この繰り返しを意識しました。

半年ほど経つと、少しずつですが「カッとなっても深呼吸した」と自分から報告してくれるようになりました。
親が寄り添うだけで、子どもは少しずつ成長するのだと実感しました。


まとめ:トラブルは「学びの場」

子どもがトラブルに巻き込まれるのは決して珍しいことではありません。
大切なのは「トラブル=悪いこと」と切り捨てるのではなく、社会性を学ぶチャンスと捉えることです。

  • コミュニケーション力
  • 感情コントロール力
  • 自己主張と協調性のバランス

これらはすべて、トラブルを経験しながら少しずつ身につけていくものです。
親が「味方」として寄り添い、実践的なサポートを積み重ねていくことで、子どもは安心して人間関係を学んでいけます。


関連する内部リンクにおすすめの記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました