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子どもが友達を作れないのは珍しいことではない
「うちの子、学校で遊ぶ友達がいないみたい…」
「休み時間に一人で過ごしていると聞いて心配」
そんな悩みを持つ親御さんは少なくありません。実際に私自身も、小学2年生の息子が「今日は誰とも遊ばなかった」と話したときには胸がぎゅっとしました。
しかし、これは決して特別なことではありません。子どもの性格や発達段階によって、友達関係に入りづらい時期は多くの子に訪れます。大事なのは「なぜうちの子はそうなのか?」を理解し、子どもに合ったサポートをすることです。
ここでは、ケース別に「友達ができない・遊びに誘われない子どもの特徴」と「親ができる対応」を詳しく解説します。
ケース1:人見知りが強くて声をかけられない子
特徴
- 自分から話しかけるのが苦手
- 新しいグループに入ると緊張する
- 遊びたい気持ちはあるけれど、一歩踏み出せない
息子もこのタイプでした。休み時間に近くで友達が遊んでいるのを見ているのに、声をかけられずにそのまま過ごしてしまうことが多かったのです。
親ができるサポート
- 小さな練習から始める
親子で公園に行き「ブランコ一緒に乗ろう」と友達に声をかける練習をする。 - 家庭でシミュレーション
親が友達役になり、「遊ぼう」と言う練習を繰り返す。 - 一人でも楽しめる活動を肯定する
無理に友達と遊ばせるのではなく、「一人で本を読むのも素敵だよ」と承認することも安心感につながります。
ケース2:自己主張が強すぎてトラブルになる子
特徴
- 自分の意見を押し通そうとする
- 順番を守らず喧嘩になってしまう
- 「わがまま」と誤解されやすい
このタイプの子は、周囲から距離を置かれやすく「誘われない」結果につながりがちです。
親ができるサポート
- 「相手の気持ち」を言葉で伝える習慣
「順番を抜かされたら友達はどう感じるかな?」と問いかけて共感力を育てる。 - 親子でのゲームで練習
カードゲームやボードゲームを使い、「ルールを守る」「譲る」体験を積む。 - 成功体験を積ませる
「今日は最後まで順番を守れたね」と小さな成長をほめる。
ケース3:ルールを守れない子
特徴
- ゲーム中に急にルールを変えてしまう
- 勝ち負けにこだわりすぎる
- 集団遊びで浮いてしまう
こうした子は「一緒に遊ぶと疲れる」と友達から思われてしまうこともあります。
親ができるサポート
- ルールの大切さを家庭内で教える
「ルールがあるから楽しいんだよ」と体験を通じて伝える。 - 短い遊びから成功させる
長時間ではなく5分程度のゲームで「守れた!」を実感させる。 - 学校の先生と連携する
学級全体でのルール意識を高めてもらうように相談するのも有効です。
ケース4:言葉での表現が苦手な子
特徴
- 言いたいことをうまく伝えられない
- 友達との会話が続かない
- からかわれて黙ってしまう
親ができるサポート
- 家庭での会話を増やす
「今日はどんなことが楽しかった?」とオープンな質問をする。 - 語彙を増やす読書や会話
絵本や漫画を一緒に読み、感想を共有する。 - 感情表現を認める
「嫌だ」「悲しい」と言えたら、その表現をしっかり受け止めてあげる。
ケース5:周囲との距離感がうまく取れない子
特徴
- しつこく誘いすぎて嫌がられる
- 冗談や軽いからかいが強すぎてしまう
- 相手の反応を読み取るのが苦手
親ができるサポート
- 「相手が嫌がったサイン」を一緒に確認する
例えば「腕を組んだら嫌がってるかもね」と具体的に教える。 - 遊び方のバリエーションを増やす
一つのことにこだわらず、違う遊び方を提案できるようにする。 - 失敗してもやり直せることを伝える
「嫌がられても、次は優しくすれば大丈夫」と安心感を与える。
親自身が気をつけたいこと
- 他の子と比較しない:「〇〇ちゃんは友達が多いのに」と比べるのは逆効果。
- 過干渉にならない:親が先回りして口を出しすぎると、かえって子どもの自信を奪います。
- 子どもの小さな成長を認める:たとえ「隣の子に声をかけられた」だけでも大きな一歩です。
実体験:小さな成功が大きな自信に
私の息子は人見知りタイプで、長い間「友達に遊ぼうと声をかけられない」状態が続きました。
しかし家庭でロールプレイを繰り返し、「一緒にドッジボールしよう」と言えたとき、相手の子が「いいよ」と答えてくれました。たった一度の成功体験が大きな自信になり、その後少しずつ友達関係が広がっていったのです。
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まとめ
子どもが友達を作れない・遊びに誘われないのは、性格や発達段階に応じた一時的なものである場合が多いです。大事なのは「タイプ別にどんなサポートをすればよいか」を知り、親が焦らず見守りながら支えていくこと。
子どもの小さな一歩を認め、安心できる家庭環境を整えてあげれば、少しずつ人間関係の輪は広がっていきます。
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