本を読まない子どもが本を好きになる方法

子育て

本を読まない子どもは多い?現代の“読書離れ”の背景

最近はスマホやタブレットの普及で、活字に触れる時間が減っています。文部科学省の調査でも、小学生の読書時間は減少傾向。
本を読む習慣が身につかないと「語彙力」「想像力」「集中力」にも影響します。
とはいえ「本を読みなさい」と叱っても逆効果。子どもが「本って楽しい」と感じられる関わり方が大切です。


本を読まない子どもの主な原因

1. 興味を持てる本に出会っていない

読書嫌いの多くは、「自分の好きなテーマの本に出会っていない」ことが原因です。
昆虫や恐竜、乗り物など、子どもの「ハマっているもの」に関連した本を選ぶだけで、読書へのハードルは下がります。
最初は絵本・図鑑・漫画でもOK。文字量よりも「楽しめる体験」を優先しましょう。
ポイント💡:まずは本に触れる事から始めてみよう


2. 読書が「勉強の一部」と思われている

「読書=宿題」と捉えてしまうと、子どもは構えてしまいます。
“読書感想文”が苦手な子ほど「読む=書かされる」という苦手意識を持っています。
親が「本を読んだら何か学べる」ではなく「本でワクワクできる」ことを伝えていくのがコツです。


3. 家庭での読書環境が整っていない

家に本が少ない、テレビやスマホの時間が長い、親が読書をしていない——。
こうした環境では、子どもが自然に本を手に取ることは難しくなります。
本棚をリビングに置く、親が自分の本を読む姿を見せるなど、“本が身近にある暮らし”を作ることが大切です。


4. 読むことに苦手意識がある

読むスピードが遅い、漢字が苦手、内容を理解するのが難しい。
このような場合、「読めない→つまらない→読まない」の悪循環に陥ります。
このタイプの子には「音読」や「読んであげる」など、親子で楽しむ形が効果的です。
ポイント💡:字が読めるようになるだけでも楽しくなってきます。字が読めたら褒めてあげましょう

リンク:
👉 子どもの字が汚い・漢字を覚えない原因と解決法


5. 集中力が続かない・落ち着きがない

長い文章を読む集中力がまだ育っていない子も多いです。
静かな環境で読むのが苦手な場合は、短い物語や「5分で読めるシリーズ」などを活用すると効果的。
また、読む時間を「寝る前の5分」などに決めて、習慣化することもポイントです。

内部リンク:
👉 子どもが落ち着きがない時の原因と効果的なサポート法


年齢別・読書嫌い克服のアプローチ

幼児期(3〜6歳)

この時期は“読む”より“読んでもらう”が中心です。
親が楽しく声を出して読む「読み聞かせ」が最大の鍵。
絵本を通して感情を共有することで、子どもは“言葉のリズム”や“物語の面白さ”を自然に覚えていきます。

おすすめは、感情をこめた読み聞かせ。登場人物になりきって読んだり、オチの前で少し間を置いたりして、物語に引き込む工夫をしましょう。


小学校低学年

この時期は「一人で読むこと」にチャレンジする段階です。
絵が多い児童書や、シリーズ化された本(例:かいけつゾロリ・なんでも魔女商会など)がおすすめ。
読んだら一緒に感想を話すことで、「内容を共有する楽しさ」を体験できます。

また、学校での音読宿題を「親子でゲーム感覚」にすると、読む抵抗感が減ります。
たとえば「今日はパパがナレーター役ね」といった工夫が有効です。


小学校高学年〜中学生

内容理解力が問われる時期。
「長文を読むのが面倒」「内容が難しい」と感じる場合は、物語を映画やアニメとつなげて興味を引くのが効果的です。
たとえば『ハリー・ポッター』や『君たちはどう生きるか』など、映像化された作品から入ると親しみやすくなります。

また、読書ノートを強制せず「心に残ったセリフ」を書く程度で十分です。
「全部読まなくてもいい」と伝えて、読み切るハードルを下げましょう。


家庭でできる読書習慣の作り方

1. 本をインテリアのように置く

「本棚=勉強部屋」ではなく、リビングの手に届く場所に。
表紙が見えるように置くと、自然に興味を引けます。
雑誌ラックに図鑑や絵本を混ぜておくのもおすすめ。


2. 読書を「家族の時間」にする

「寝る前の10分は読書タイム」など、親子で一緒に読む時間を作りましょう。
親が新聞や小説を読む姿を見せることが、最大の教育です。
「読書は特別なことではなく、日常の一部」という意識を伝えることが重要です。


3. 成功体験を積ませる

短い本を読めたら「すごいね」と褒めて、達成感を感じさせましょう。
読書が「苦痛」から「成功体験」に変わることで、自発的に読もうとする意欲が生まれます。


4. 親の「読ませたい本」と「子が読みたい本」は分けて考える

親が「これは読ませたい」と思う本ほど、子どもは興味を示さないもの。
まずは「好きなものを読む自由」を与えることが先決です。
“読書量が増える → 自然と読む内容が深まる”の流れを信じましょう。


5. 図書館や本屋に一緒に行く

子どもに「自分で選ぶ経験」をさせることも重要です。
図書館では「1冊は自由、1冊は親おすすめ」などルールを作ると、興味の幅が広がります。
定期的に行くことで「本との出会い」が習慣になります。


親がしてはいけないNG対応

  • 「本を読みなさい」と命令する
  • 「なんで読まないの」と責める
  • 「スマホ禁止」にして無理に本を読ませる
    これらはすべて逆効果です。
    子どもは“自由に選べる環境”の中でこそ、自ら本を手に取るようになります。

まとめ:読書は“習慣”ではなく“体験”

本を読む習慣は、強制ではなく“体験”から生まれます。
親ができるのは「環境づくり」と「共感」。
読書の内容を話し合ったり、一緒に笑ったりする時間が、子どもの中で「本=楽しい」という印象を育てていきます。


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