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ニュースを見ていると、「企業が顧客の個人情報を大量に漏洩」「不正アクセスにより数十万件の個人情報が流出」といった報道を目にすることがあります。
氏名や住所、電話番号、メールアドレスだけでなく、クレジットカード情報やログイン情報などが漏洩するケースもあります。
しかし、ここで疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
「そもそも、なぜ企業は大量の個人情報を漏らしてしまうの?」
「ハッカーはどうやって企業のシステムに侵入するの?」
「個人情報が漏洩すると、自分にはどのような被害があるの?」
企業は顧客の情報を守るために、さまざまなセキュリティ対策を実施しています。それにもかかわらず、個人情報漏洩がなくならないのには理由があります。
実は、個人情報漏洩はハッカーによる高度なサイバー攻撃だけが原因ではありません。メールの誤送信や設定ミス、従業員による不適切な取り扱いなど、身近な業務上のミスによっても発生します。
この記事では、個人情報漏洩が起こる原因やサイバー攻撃の仕組み、企業が抱える問題、個人でできる対策まで、具体例を交えながら分かりやすく解説します。
そもそも個人情報漏洩とは?
個人情報漏洩とは、本来、情報を知る権限のない第三者に個人情報が渡ったり、閲覧できる状態になったりすることです。
例えば、次のような情報が漏洩の対象になります。
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 生年月日
- 勤務先や職業
- クレジットカード情報
- 銀行口座情報
- ID・パスワード
- 購入履歴やサービスの利用履歴
- 健康状態や病歴
これらは、単独では大きな問題にならないように感じる情報もあるかもしれません。
しかし、複数の情報が組み合わさることで、個人を特定されたり、詐欺や不正利用に悪用されたりする危険性があります。
例えば、メールアドレスと氏名が漏洩した場合、攻撃者はその人の名前を使って、実在する企業を装ったメールを送ることができます。
さらに、住所や電話番号まで知られていれば、より本人に信じ込ませやすい詐欺に利用される可能性もあります。
つまり、個人情報は単なるデータではなく、悪意のある第三者にとっては犯罪に利用できる価値のある情報なのです。
個人情報漏洩と情報流出は違う?
ニュースでは「個人情報漏洩」と「情報流出」という言葉が使われています。
厳密には、個人情報保護法上の「漏えい」は、個人データが外部に流出することを指します。
一方、情報流出は、個人情報に限らず、企業の機密情報や技術情報などが外部に出てしまう場合にも使われる言葉です。
例えば、次のようなものがあります。
- 顧客の住所や電話番号が流出する
- 従業員の給与情報が流出する
- 新製品の設計図が流出する
- 企業の取引先情報が流出する
- 未公開の経営情報が流出する
個人情報だけでなく、企業活動に関わるさまざまな情報が漏洩の対象になることを理解しておきましょう。
個人情報漏洩はなぜ起こる?主な6つの原因
個人情報漏洩が発生する原因は、大きく分けると人為的なミスとサイバー攻撃の2つがあります。
ただし、実際には複数の原因が重なって発生するケースも少なくありません。
ここでは、代表的な6つの原因を紹介します。
1. サイバー攻撃による不正アクセス
個人情報漏洩の原因として、多くの人がイメージするのがサイバー攻撃です。
サイバー攻撃とは、インターネットなどを通じて、企業や個人のコンピューター、サーバー、ネットワークなどに不正に侵入したり、システムを妨害したりする行為です。
企業のシステムには、顧客の氏名や住所、購入履歴、ログイン情報など、大量の個人情報が保管されています。
攻撃者は、こうした情報を狙ってシステムへの侵入を試みます。
例えば、企業が利用しているシステムにセキュリティ上の弱点が見つかったとします。
攻撃者は、その弱点を悪用してシステムに侵入し、保存されている個人情報を盗み出します。
企業側が侵入に気付かないまま攻撃が続けば、数万件、数十万件、場合によってはそれ以上の情報が盗まれる可能性があります。
特に注意したいのが、システムに侵入されたからといって、必ずしもすぐに異常が発覚するわけではないことです。
攻撃者が長期間システム内に潜伏し、情報を少しずつ盗み出すケースもあります。
2. ランサムウェアによる攻撃
近年、企業にとって深刻な脅威となっているのがランサムウェアです。
ランサムウェアとは、コンピューターやサーバー内のデータを暗号化し、利用できない状態にして、元に戻すことと引き換えに身代金を要求する悪意のあるプログラムです。
例えば、企業のサーバーがランサムウェアに感染すると、社内のデータやシステムが使用できなくなる可能性があります。
これだけでも企業にとって大きな損害ですが、最近はさらに悪質な手口が使われています。
それが「二重脅迫」と呼ばれる方法です。
二重脅迫では、攻撃者は次の2つを同時に行います。
- 企業のデータを暗号化して使用できなくする
- 暗号化する前にデータを盗み出し、公開すると脅迫する
つまり、企業がバックアップからデータを復旧できたとしても、盗まれた個人情報が公開される危険性は残ります。
企業は業務を再開するための対応だけでなく、顧客情報や取引先情報が公開されることへの対応も迫られます。
このように、ランサムウェアは単にコンピューターを使えなくするだけの攻撃ではなく、企業の事業活動そのものを脅かす存在になっています。
3. メールの誤送信や書類の渡し間違い
個人情報漏洩は、必ずしもハッカーによって引き起こされるわけではありません。
従業員のちょっとしたミスでも発生します。
例えば、次のようなケースです。
- 顧客Aに送るメールを顧客Bに送ってしまう
- 複数の顧客のメールアドレスが見える状態で一斉送信する
- 個人情報が記載された書類を別の人に渡してしまう
- 顧客情報が入ったUSBメモリを紛失する
- 個人情報が保存されたパソコンを置き忘れる
特にメールの誤送信は、日常的な業務の中で起こり得る問題です。
例えば、100人の顧客に案内メールを送る際、本来は宛先をBCCに設定する必要があるところ、誤ってCCに設定してしまったとします。
その結果、受信者全員に他の顧客のメールアドレスが表示されてしまいます。
一見すると小さなミスですが、顧客のメールアドレスという個人情報が第三者に知られてしまったことになります。
このように、情報漏洩は高度な技術がなくても発生するのです。
4. システムの設定ミスや管理不足
企業が利用するシステムやクラウドサービスの設定ミスも、情報漏洩につながります。
例えば、企業が顧客情報をクラウド上に保存しているとします。
本来であれば、社内の担当者だけが閲覧できるように設定する必要があります。
しかし、設定を誤ってしまい、インターネットに接続できる人なら誰でも閲覧できる状態になっていた場合、外部に情報が公開されてしまいます。
この場合、ハッカーがシステムに侵入したわけではありません。
企業側が情報を見られる状態にしてしまったことが原因です。
また、システムの更新を長期間行っていない場合も危険です。
ソフトウェアやシステムには、開発後にセキュリティ上の弱点が発見されることがあります。
開発会社は、その弱点を修正するための更新プログラムを提供します。
しかし、企業が更新を怠っていると、攻撃者に弱点を悪用される可能性があります。
システムを導入しただけで安心するのではなく、導入後も適切に管理し続けることが重要です。
5. 従業員や関係者による内部不正
個人情報漏洩は、外部の攻撃者だけが原因ではありません。
企業内部の人間が意図的に情報を持ち出すケースもあります。
例えば、従業員が顧客情報を不正にコピーし、外部の第三者に販売するような行為です。
また、退職予定の従業員が、転職先で利用する目的で顧客リストや営業情報を持ち出すケースも考えられます。
こうした行為を内部不正と呼びます。
内部不正が厄介なのは、従業員が正規のアクセス権限を持っている場合があることです。
外部からの攻撃であれば、通常とは異なるアクセスを検知することで発見できる可能性があります。
しかし、正規のIDやパスワードを使って情報を閲覧・コピーされた場合、通常の業務との区別が難しくなることがあります。
そのため、企業には従業員のアクセス権限を適切に管理する仕組みが必要です。
6. 委託先や取引先からの情報漏洩
意外と見落とされがちなのが、委託先や取引先を経由した情報漏洩です。
企業は、すべての業務を自社だけで行っているわけではありません。
例えば、次のような業務を外部企業に委託しています。
- 顧客管理システムの運用
- コールセンター業務
- 給与計算や人事労務管理
- メール配信業務
- データの保管や管理
- システムの開発や保守
このような業務を外部企業に任せる場合、業務に必要な個人情報を委託先に提供することがあります。
しかし、委託先のセキュリティ対策が不十分であれば、そこから情報が漏洩する可能性があります。
つまり、自社のシステムを厳重に守っていても、情報を預けている別の企業が攻撃されれば、結果として自社の顧客情報が漏洩することがあるのです。
個人情報を守るためには、自社だけでなく、情報を取り扱う外部企業の管理体制にも目を向ける必要があります。
ハッカーはどうやって企業の個人情報を盗むの?
ここまで個人情報漏洩の原因を紹介しました。
では、実際にハッカーはどのような方法で企業のシステムに侵入するのでしょうか。
代表的な手口を3つ紹介します。
フィッシングメールでIDやパスワードを盗む
フィッシングとは、実在する企業やサービスを装ってメールやSMSなどを送り、偽のWebサイトに誘導して個人情報を入力させる手口です。
例えば、次のような内容のメールが届いたとします。
「お客様のアカウントに異常なログインが確認されました。安全のため、以下のリンクから本人確認を行ってください」
メールには、本物の企業とよく似たWebサイトへのリンクが記載されています。
利用者がリンクをクリックし、IDやパスワードを入力すると、その情報が攻撃者に渡ってしまいます。
攻撃者は入手したIDとパスワードを使って、本人になりすましてサービスにログインする可能性があります。
特に、本物の企業のロゴやデザインを使用した偽サイトもあるため、見た目だけで判断するのは危険です。
システムの弱点を悪用して侵入する
企業が利用しているソフトウェアやWebシステムには、セキュリティ上の弱点が存在する場合があります。
こうした弱点を脆弱性(ぜいじゃくせい)と呼びます。
例えば、建物に例えると、正面玄関には頑丈な鍵が付いているものの、裏口の鍵が壊れているような状態です。
攻撃者は、その弱点を探し出して侵入を試みます。
企業が脆弱性を修正する更新プログラムを適用していなければ、攻撃者に悪用される危険性が高まります。
そのため、システムの定期的な更新やセキュリティ対策が欠かせません。
盗んだIDやパスワードを使ってログインする
攻撃者は、必ずしも高度な技術を使ってシステムに侵入するわけではありません。
盗み出したIDやパスワードを使って、正規の利用者になりすます方法もあります。
例えば、あるWebサービスからIDとパスワードが漏洩したとします。
その人が別のサービスでも同じパスワードを使っていた場合、攻撃者は漏洩した情報を使って他のサービスへのログインを試みることがあります。
この手口はパスワードリスト攻撃と呼ばれます。
一度の情報漏洩が、別のサービスの不正ログインにつながる可能性があるのです。
だからこそ、複数のサービスで同じパスワードを使い回さないことが重要になります。
なぜ企業はセキュリティ対策をしているのに情報漏洩を防げないの?
ここまで読むと、次のような疑問が浮かぶかもしれません。
「企業は専門の情報システム部門もあるのに、なぜ情報漏洩を防げないの?」
実は、個人情報漏洩を完全に防ぐことは簡単ではありません。
その理由を3つ紹介します。
攻撃者と防御側のいたちごっこになっている
サイバー攻撃の手口は日々変化しています。
企業が新しいセキュリティ対策を導入しても、攻撃者はその対策を突破する方法を探します。
例えば、以前は単純なパスワードを推測する攻撃が中心だったとしても、現在ではフィッシングやシステムの脆弱性を悪用する攻撃など、さまざまな手口が使われています。
近年はAI技術も攻撃に悪用され始めています。
AIを使えば、自然な日本語のフィッシングメールを作成したり、攻撃対象の情報を効率よく調べたりすることが可能になります。
攻撃者側も技術を進化させているため、企業は常に対策を見直さなければなりません。
企業が保有する情報が多すぎる
企業は、顧客や従業員に関する膨大な情報を管理しています。
例えば、大手通販サイトであれば、氏名や住所、電話番号、購入履歴、決済に関する情報などを扱います。
利用者が増えるほど、管理しなければならない情報も増えていきます。
さらに、情報を管理するシステムや担当者、委託先も増えるため、すべての情報を完全に管理することは容易ではありません。
情報を保管する場所やアクセスできる人が増えるほど、管理すべきリスクも増えていくのです。
人間が関わる以上、ミスをゼロにはできない
どれだけ優れたシステムを導入しても、それを操作するのは人間です。
メールの誤送信、設定ミス、パスワードの使い回し、USBメモリの紛失など、人間の行動によって発生する問題を完全になくすことは難しいでしょう。
だからこそ、企業には「従業員がミスをしないように注意する」だけではなく、「ミスをしても情報漏洩につながらない仕組み」を作ることが求められます。
例えば、メール送信前に宛先を確認する仕組みや、重要なデータを外部に持ち出せないようにする仕組みなどです。
人の注意力だけに頼らず、システムとルールの両方で対策することが重要になります。
個人情報漏洩は実際にどれくらい発生している?
個人情報漏洩は、決して一部の企業だけで起きている特殊な問題ではありません。
個人情報保護委員会が公表した令和6年度(2024年4月〜2025年3月)の年次報告によると、個人データの漏えい等に関する報告の処理件数は19,056件でした。
前年度の12,120件と比較すると、大幅に増加しています。
また、報告された事案のうち、1件当たりの漏えい等した人数が1,000人以下のものが88.3%を占めていました。
つまり、ニュースで大きく取り上げられる大規模な情報漏洩だけでなく、比較的小規模な情報漏洩も数多く発生しているのです。
さらに、漏洩等の原因を見ると、誤交付が37.5%、誤送付が17.8%を占めています。
この数字からも分かるように、個人情報漏洩はサイバー攻撃だけが原因ではありません。
日常業務における人為的なミスも大きな割合を占めています。
なお、この報告件数は、すべての情報漏洩事故の総数ではなく、個人情報保護法に基づく報告などの処理件数です。また、同一事案に関連する複数の報告が含まれる場合もあります。
単純に19,056件の独立した事故が発生したという意味ではない点には注意が必要です。
2026年も国内で個人情報漏洩が相次いでいる
2026年に入ってからも、国内では不正アクセスによる情報漏洩への警戒が続いています。
IPA(情報処理推進機構)は2026年10月、不正アクセスによる情報漏洩事案が相次いでいることを受け、企業に対してセキュリティ対策の徹底を呼びかけました。
特に、大量の個人情報を取り扱うオンラインサービスやアカウントサービスなどが攻撃対象となり、個人情報を含むデータが窃取される事案が発生しています。
また、IPAが発表した「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、組織向けの脅威として次の項目が上位に挙げられています。
- 1位:ランサム攻撃による被害
- 2位:サプライチェーンや委託先を狙った攻撃
- 3位:AIの利用をめぐるサイバーリスク
- 4位:システムの脆弱性を悪用した攻撃
- 5位:機密情報を狙った標的型攻撃
- 7位:内部不正による情報漏えい等
注目したいのは、ランサムウェアや外部からの攻撃だけでなく、委託先や内部不正も大きな脅威として挙げられていることです。
つまり、企業が自社のシステムを守るだけでは、情報漏洩を防ぎきれない時代になっているのです。
個人情報が漏洩するとどのような被害がある?
では、自分の個人情報が漏洩した場合、具体的にどのような被害が考えられるのでしょうか。
代表的なものを紹介します。
迷惑メールや詐欺メールが増える
メールアドレスが漏洩すると、迷惑メールや詐欺メールが届く可能性があります。
特に注意したいのが、実在する企業やサービスを装ったフィッシングメールです。
例えば、通販サイトや銀行、宅配業者などを装い、「アカウントの確認が必要です」「荷物をお届けできませんでした」といった内容で偽サイトに誘導します。
メールアドレスだけでなく、氏名や利用サービスの情報まで漏洩している場合は、より本人に信じ込ませやすい内容になる可能性があります。
クレジットカードを不正利用される
クレジットカード情報が漏洩すると、第三者に不正利用される危険性があります。
カード番号や有効期限などの情報が悪用され、本人が購入していない商品やサービスの決済に利用される可能性があるのです。
不正利用に気付かずに放置すると、被害が拡大するおそれがあります。
カード会社から利用通知を受け取れるように設定し、利用明細を定期的に確認することが大切です。
なりすましやアカウントの乗っ取り
IDやパスワードが漏洩すると、SNSや通販サイトなどのアカウントを乗っ取られる可能性があります。
アカウントを乗っ取られると、本人になりすましてメッセージを送信されたり、登録情報を変更されたりすることがあります。
また、他のサービスでも同じパスワードを使用している場合、被害が連鎖する危険性があります。
詐欺や悪質な勧誘に利用される
住所や電話番号が漏洩すると、詐欺電話や不審な訪問、悪質な勧誘などに利用される可能性があります。
さらに、氏名や住所、家族構成などの情報が組み合わさると、より具体的な内容で接触してくるケースも考えられます。
個人情報は、それぞれが独立して悪用されるだけでなく、複数の情報を組み合わせることで危険性が高まることを理解しておきましょう。
個人情報漏洩から自分を守るためにできる7つの対策
企業側の情報漏洩を個人で完全に防ぐことはできません。
しかし、自分の情報が漏洩した場合に被害を小さくするための対策はあります。
日常生活で実践できる7つの方法を紹介します。
1. パスワードを使い回さない
最も基本的な対策の一つが、サービスごとに異なるパスワードを設定することです。
複数のサービスで同じパスワードを使っていると、1つのサービスから情報が漏洩した際に、他のサービスにも不正ログインされる可能性があります。
すべてのパスワードを自分で覚えるのが難しい場合は、信頼できるパスワード管理ツールを利用する方法もあります。
2. 二段階認証・多要素認証を設定する
二段階認証や多要素認証は、IDとパスワードだけでなく、別の方法でも本人確認を行う仕組みです。
例えば、パスワードを入力した後に、スマートフォンに届く認証コードを入力する方法があります。
仮にパスワードが漏洩しても、追加の認証が必要になるため、不正ログインを防ぎやすくなります。
利用しているサービスで設定できる場合は、積極的に活用しましょう。
3. 不審なメールやSMSのリンクを開かない
企業や銀行を装ったメールやSMSには注意が必要です。
「アカウントが停止されます」「本人確認が必要です」「至急対応してください」といった、利用者を焦らせる内容には特に注意しましょう。
メールやSMSに記載されたリンクからログインするのではなく、公式アプリや自分で登録したブックマークからアクセスする習慣をつけることが大切です。
4. スマートフォンやパソコンを最新の状態にする
スマートフォンやパソコンのOS、アプリには、セキュリティ上の弱点を修正する更新プログラムが提供されます。
更新を長期間放置していると、既に知られている脆弱性を悪用される可能性があります。
自動更新を有効にするなど、常に最新の状態を保つようにしましょう。
5. 利用していないサービスのアカウントを整理する
以前登録したものの、現在は使っていないWebサービスやアプリはありませんか?
利用していないサービスにも、氏名やメールアドレスなどの情報が保存されている場合があります。
使っていないアカウントを放置すると、そのサービスが情報漏洩した際に、自分の情報が流出する可能性があります。
不要なサービスは、退会やアカウント削除を検討しましょう。
6. クレジットカードや銀行口座の利用状況を確認する
クレジットカードや銀行口座は、定期的に利用明細を確認しましょう。
身に覚えのない決済や取引があった場合は、速やかにカード会社や金融機関に連絡することが重要です。
また、利用通知サービスを設定しておくと、不正利用に早く気付ける可能性があります。
7. 個人情報をむやみに入力しない
Webサイトやアプリに登録する際、必要以上の個人情報を入力しないことも大切です。
例えば、サービスの利用に住所や生年月日が必要ないのであれば、安易に入力する必要はありません。
個人情報を提供する機会が増えるほど、情報漏洩に巻き込まれる可能性も増えていきます。
登録する前に、そのサービスが信頼できる運営元なのか、どのような情報を求めているのかを確認する習慣をつけましょう。
もし自分の個人情報が漏洩したらどうすればいい?
どれだけ注意していても、利用している企業やサービスから個人情報が漏洩する可能性はあります。
実際に情報漏洩の連絡を受けた場合は、慌てずに次の対応を行いましょう。
1. 企業からの公式発表を確認する
まずは、情報漏洩が発生した企業の公式サイトなどで、対象となる情報や被害の内容を確認します。
自分が対象者に含まれているのか、どのような情報が漏洩した可能性があるのかを把握しましょう。
2. パスワードを変更する
IDやパスワードが漏洩した可能性がある場合は、速やかに変更します。
同じパスワードを他のサービスでも使っている場合は、そちらも変更してください。
3. クレジットカード会社や金融機関に連絡する
カード情報や銀行口座情報が漏洩した可能性がある場合は、カード会社や金融機関に相談しましょう。
必要に応じてカードの利用停止や再発行などの対応を検討します。
4. 不審なメールや電話に注意する
情報漏洩の後は、漏洩した情報を悪用した詐欺が行われる可能性があります。
特に、漏洩した企業や関連サービスを装ったメール、SMS、電話には注意が必要です。
5. 被害があれば関係機関に相談する
金銭的な被害や不正利用が発生した場合は、金融機関や警察などに相談しましょう。
詐欺や消費者トラブルについては、消費者ホットライン「188」でも相談できます。
大切なのは、情報漏洩の連絡を受けたからといって、必ずしも金銭的な被害が発生するわけではないということです。
漏洩した情報の種類に応じて、必要な対応を冷静に行いましょう。
まとめ|個人情報漏洩は企業だけでなく、私たち一人ひとりにも関係する問題
個人情報漏洩は、ハッカーによるサイバー攻撃だけでなく、メールの誤送信や設定ミス、従業員による内部不正、委託先の管理不足など、さまざまな原因によって発生します。
特に近年は、企業が自社のシステムを守るだけでは十分ではなく、外部の委託先や取引先も含めた情報管理が求められています。
また、AI技術の発展によってサイバー攻撃の手口も変化しており、今後も情報漏洩への警戒は必要になるでしょう。
私たち個人が企業の情報管理を直接改善することはできません。
しかし、パスワードの使い回しをやめる、二段階認証を設定する、不審なメールのリンクを開かないといった対策は、今日からでも始められます。
個人情報は、一度漏洩してしまうと完全に取り戻すことが難しい情報です。
だからこそ、企業任せにするのではなく、自分自身でも情報を守る意識を持つことが大切です。
日常生活の中で何気なく利用しているWebサービスやアプリについても、どのような個人情報を預けているのか、一度見直してみてはいかがでしょうか。


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